竹集成材による仕上げ


竹集成材による仕上げ

1.事例概要

低層タウンハウス型のマンションのスケルトンリフォームである。当初の仕上げを一掃して、新たな間取り及び仕上げを持ち込むことで、全く新しい生活空間をつくり出す事を意図した。
少しでも広さを演出する意味で、水平方向の連続性を強調する材料を選定する中で、竹の集成材の使用を思い当たった。
竹の集成材はあくまで「自然素材」であり、今回使用した他の素材(珪藻土、タイル)等のと相性も良い。また、自然材料でありながら、木目が強いため、方向性を強調する上でも有効な材料である。
また、今回は家具(テーブル)なども同様の材料を使用することで、全体の統一感を深めている。


2.仕上げ材料に関して

材料の供給先はかなり限られており、今回は京都の((株)アウラ)から入手した。
コストは921ミリ×1820ミリ×6ミリのもので約12、000円程度であった。
表面はすべてクリアーラッカー仕上げとしている。


3.納まりについて

内装部分は、連続性を強調する意味であえて突きつけジョイントとした。竹集成材部分の厚みが約2ミリ程度あるため、出角部分も「トメ」納まりとしている。 また、建具の大手などは竹の小口テープを使用している。置き家具については厚み20ミリ程度の無垢集成材を重ね合わせている。


4.施工について

内装造作部分は大工工事、家具扉などは建具工事であるが、工務店がまとめて材料(竹集成材ベニヤ)を入荷して、それぞれの業者に分配している。
置き家具のみ、無垢の竹集成材を使用したため、別途に入手した。


建築知識2005.5月号
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