設計の時にいつも考えること


設計の時にいつも考えること

1.生成(きなり)のデザイン
生成というのは、素材を「あるがまま」の状態で使用するということです。決して高価な材料でなくても、「本物」の材料を注意深く使ってゆくことで、美しい建物は創り出すことは可能です。


2.品格と創造性を併せ持つ
建物も、人間と同様、「品格」があることが必要です。また、同時に「新しさ」を感じさせるものであってほしいと思います。そのためには、「創造的」であることもおろそかにはできません。


3.「緑」と「建築」を有機的に結びつける
植物は人の心に潤いをもたらせます。建築空間に「緑」をいかに取り込むかは、建物を造っていく上での重要なポイントです。


4.作り手の顔が見える建物をつくる
人の顔形がすべて違うものであるように、その人の器である建築も同じように個性を持ったものであって欲しいものです。その建物を創り出した人の存在を感じさせる家造りができたらよいのではないでしょうか。


5.「用」と「美」を兼ね備える
建築はまず第一に「人が使う」という基本的な機能を満たすものでなくてはなりません。これが「用」を備えるということです。ただ、それと同時に、それを見た人に「美しさ」を感じさせるものであって欲しいと思います。


6.ローコスト=プアーではない
コストがないからといって、みすぼらしいものになるとは限りません。逆に、コストをかけたからといって、美しいものができるとも限りません。建物をかたちづくる人の強い思いがあれば、プアーではない豊かなものをつくってゆくとは可能です。


7.シンプルでありながら豊かな建築
シンプルな建築がよいと思います。それでいて「豊かさ」をいかに感じさせるかが重要です。豊かさとは、そこに住まう人の気持ちを、高揚させあるいは安らかにするといった、人を元気にしてゆくものだと思います。


8.時間が経っても美しい建物とする
完成した瞬間が最も美しく、時とともにみすぼらしくなってゆく建物はたくさんあります。古くはなっても、風格を感じさせてゆくような息の長さが建物には必要です。建築はテーマパーク建築であってはならないと思います。


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