事務所のプロジェクトとしては最も遠方の現場となる広島で住宅の建築が始まりました。
鉄筋コンクリート2階建ての建物ですが、46本にも及ぶ鋼管杭の打設を行っています。
三角州の土地に発展した旧市街には高層建築は建てられない と昔から言われてきましたが、耐震技術及び杭の性能向上により50階程度の高層ビルが何棟か立ち上がってきました。
広島は私自身の出身地であることから現場の打合せ、お施主様との打合せは広島弁中心!
広島を離れて約30年。ようやく標準語をマスターしつつある状態から逆戻り。カープの話題もてんこ盛りです!
昨年に続き、今年も「かながわ建築祭」の茶室コンペに応募致しましたのでその様子をお伝えしたいと思います。
例年の様に優秀賞の3作品が実際に展示されています。
左からシナベニヤ板を用いた茶室・発泡スチロールを用いた茶室・ダンボールで構成した茶室。
限られたコストと制作時間の中で、2畳の空間を構成する「構造」・「素材」について、面白いアイディアが色々と発見できるのがこの茶室コンペの醍醐味です。
厚さ1.6mmのシナベニヤ板をボルトとナットで繋ぎ、軽やかな構成の茶室。
ダンボールのルーバー材で構成した茶室。
躙口からの様子。立方体のマッスを対角線方向にくり貫いた様にルーバーを配置する事で、視線の抜け方が豊かなになる面白いアイディアです。
私の今年の案は、本をおもてなしのツールの一つと捉えた案です。3種類の本棚、計20個を使用した茶室は構成自由で、天井の高低や窓の有無、室内の粗密感等、数パターンの茶室が作れます。更に、飾る本を組み合わせれば、人それぞれのオリジナル茶室ができるというコンセプトです。
来年も優秀賞目指して、トライします!
(Mata)
成城の家がいよいよ着工となり、
敷地の真ん中に生えている大きなユリノキも
工事の手前、散髪することとなりました。
20メートルを超える大木のため、
高所作業車でも届かないところへ
登って行って剪定するツリークライミング
剪定し終わったユリノキは
風が抜けるほどさっぱりしました。
ino
明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。
写真は昨年末に竣工致しました、高円寺の賃貸集合住宅です。
単身者向けでありながら緑豊かな専有庭を設けているのが大きな魅力の一つです。
これまでの「一人暮らし」というイメージを一新するプロトタイプにもなるのではないでしょうか。
本プロジェクトもたくさんの方にお力添え頂きました。
今年も感謝の気持ちを忘れず、皆様の御厚志にお応えすべく、スタッフ一同一層の努力を重ねて参る所存でございます。
担当:又吉健仁
「秋谷の家」計画がこの度、無事に上棟しました。
躯体が打ち終わり、形が実際に見えてきました。
今回ブログでは、これまでの躯体工事の様子をご紹介させて頂きます。
現場は太平洋を見渡す海沿いに位置し、何といってもその素晴らしいオーシャンビューがコンセプトの計画です。
銀座の事務所から1時間半というのが不思議なほど、東京の喧騒とかけ離れゆったりとした場所の現場。刻々と表情をかえる海の景色に見とれているうちに、事務所に帰りたくなくなってしまうのが担当者の小さな悩みです。
冬になり空気も澄んで富士山もより美しくなってきました。
来年春の竣工に向け、より一層精進して参りたいと思います。
bob
先日竣工しました「町田の家」にて、
御施主様の御引越し祝いのパーティーにお邪魔させて頂きました。
竣工時の初々しい空間とはまた違い、家族の温もりが加わり、居心地の良い幸せな空間となりました。
建物という箱に、人の暮らしが加わってはじめて「すまい」になるという、住宅建築において当たり前ながら大切なことを感じた夜でした。
bob
「自分の家ではないみたいですね」
夕闇せまる薄暮の時間、竣工写真撮影のため すべての照明をオンにして改めてご自邸を見上げる建て主さま。
晩秋のブルーグレーの空、暖かいオレンジ色の明かりが灯り、ガラスの手摺には動く雲が投影されて「きれいですね~」
みんなの気持ちがひとつになった瞬間でした。 (kazu)
すでに晩秋の雰囲気が漂う軽井沢で建築中の別荘が間もなく引き渡しとなります。
かなり高さがある建物ですが、チャコールグレーの外壁がスケール感を抑えて周囲と調和してくれました。
湖に面する大開口からは雄大な浅間山が望め、四季の移ろいをダイナミックに感じ取ることができる別荘となりました。
今後はこの景観をいかに美しく見せるかを樹木を剪定するなどして調整を図ります。
「寄居の家」計画の様子を紹介させて頂きます。
以前、縮尺1/30の軸組模型を掲載しましたが、
さらなる詳細検討の為、より大きな1/10模型が製作されました。
↓作業場に鎮座する1/10模型と1/30模型
↓1/30模型も大きな模型でしたが、1/10模型の迫力は圧巻です
設計初期のスタディ模型をいれますと、
縮尺1/100、1/50、1/30、1/10と、これまで実に4つのスケールの模型が製作されたことになります。
刻み加工中の土台も紹介させて頂きます。
土台は基礎の上に据えられる部材であり、柱を受ける文字通り家の土台となる部材です。
今回は栗材が用いられます。栗は土台には最適な木材で、古くは鉄道の枕木にも使われていたほど固く耐久性に優れた木材です。
さらに太さは6寸角(18cm×18cm)と、一般的な木造住宅で用いられる寸法(12cm×12cmや10.5cm×10.5cm)より二まわり三まわり太い材が用いられます。
↓加工前の材。墨の線が美しいです。
↓継手の加工部。
「金輪継ぎ」という継手で、複雑な加工部分が噛み合い、全方向に力を発揮する堅固な継手です。
同形の男木、女木が材軸方向に移動し噛み合います。
機械化、省力化の進んだ現代の工法では、このような丁寧な手仕事をみられることは少なくなりました。
日本の木造建築千年の歴史に裏打ちされたこうした技法は、高度な技術と手間を要しますが、
ボルトや接着剤をに頼った現代の工法よりも、木を生かしより長持ちする架構が可能となります。
bob